シャドーバンキングとは

シャドーバンキングとは

シャドーバンキングって何?

■概要

シャドーバンキングとは影の銀行とも呼ばれ、規制の厳しい銀行を仲介せずに金融取引を行う金融業態のことです。
一般的には投資銀行や証券会社のことを指します。
シャドーバンキングには銀行から融資を受けた後に別の企業に又貸しするものや、銀行が別の投資会社を設立して投資家から資金を集めて高利で融資するというケースもあります。
シャドーバンキングを利用する企業は一般的に信用力が低いため貸し倒れのリスクが高く、中国では理財商品と呼ばれる高利回りの商品を投資家に販売して集めた資金を高利で融資するシャドーバンキングが社会問題となっています。

■中国のシャドーバンキング問題

シャドーバンキングという言葉が一時期世間を騒がせたのは、中国のシャドーバンキング問題が表面化したからです。
中国では不動産バブルを抑制するために銀行が高利で不動産開発に融資するのを禁止していました。
しかし、それでは銀行は不動産開発ブームの恩恵を受けることができないため、一旦別の投資会社を設立して投資家に理財商品と呼ばれる高利回りの金融商品を販売して資金を集め、集めた資金で不動産開発に融資を行いました。
このようにして地方政府の不動産開発プロジェクトなどに巨額の資金が流れましたが、一旦プロジェクトが行き詰まってしまうと巨額の不良債権が生まれ、幅広い利害関係者に損害が発生してしまいます。
その結果、中国の金融システム自体が崩壊してしまうことになりかねず、大きな問題となっているのです。
もし中国経済に多大な影響が出れば世界経済が大失速してしまうことになりかねず、リーマンショック以上の衝撃になるのではないかと懸念されています。

■シャドーバンキングの問題点

シャドーバンキングの問題点は当局の監視や規制が行き届かないことです。
そのため、規律を失った金融取引が横行しかねないうえに、実態の把握が難しいためどれだけの被害が出るのかも想像できません。
サブプライムローン問題が表面化する以前には、欧米の金融機関が相次いでペーパーカンパニーを設立して巨額の資金を集めて運用しており、それが金融危機の被害を更に拡大したとも言われています。
金融危機を防止するためにもシャドーバンキングに対する規制が必要と考えられていますが、金融業界からの反発も根強く中々規制ができないというのが現状です。
中国のシャドーバンキング問題でも、中国経済を下支えしている不動産開発に水を差したくないという思惑から中々規制が進んでいません。

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