ニクソンショックとは

ニクソンショックとは

ニクソンショックって何?

■概要

ニクソンショックとは1971年に当時のアメリカ合衆国大統領であったリチャード・ニクソンが電撃的に発表した大胆な経済政策の変更のことです。
訪中発表や減税・雇用促進政策など多岐に渡りますが、主に金とドルの交換停止のことをいいます。
金とドルの交換が停止されることでブレトンウッズ体制に基づく固定相場制が崩壊し、変動相場制へと移行することになりました。
変動相場制への移行は世界経済にも大きな影響を与え、ニクソンショックは経済史の中でも非常に大きな出来事として認知されています。

■ニクソンショックの背景

ニクソンショック以前は金本位制をとっていたため紙幣と金の交換が行われていました。
35ドルを1オンスの金と交換しており、各国通貨もドルとのレートが固定されていました。
しかし、ベトナム戦争による巨額の財政負担や輸入超過による貿易赤字によってドルが大量に国外へと流出することでアメリカが保有している金も急激に国外へと流出していきました。
このため、ドルの国際的な信任が揺らぐとともに、ドルと金の交換に応じることが難しい状況となりました。
こうした状況の中、フランスが大量のドルを金と交換してアメリカから運び出すなどの政策を実施しました。
そのため、当時の大統領であったニクソンが金とドルの交換を停止することを発表するに至りました。

■固定相場制から変動相場制への移行

ニクソンショック以前は各国通貨とドルのレートを固定することで為替相場を安定させ、戦後間もない各国の復興や貿易環境の安定が図られました。
このように為替レートを固定するシステムのことを固定相場制といいます。
しかし、この固定相場制は金とドルの交換をその前提条件としていたため、金とドルの交換が停止されるのと同時に崩壊しました。
その結果、その年のうちにほぼ全ての主要国が需給によって為替レートが決定される変動相場制へと移行しました。

■日本への影響

ニクソンショックによって金とドルの交換が停止されると、円とドルの為替レートが大きく変動しました。
ニクソンショック以前のドル円レートは1ドル360円であり、現在の水準から考えると大変な円安水準にありました。
しかしニクソンショックによって金とドルの交換が停止されると、円も含めた各国通貨はドルに対しての大幅な切り上げを余儀なくされました。
その結果、ドル円レートは308円になり、後のプラザ合意も受けて円高の時代へと移行するようになります。

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