トレーサビリティとは

トレーサビリティとは

トレーサビリティって何?

■トレーサビリティとは

トレーサビリティとは、物流における生産段階から、最終消費段階、及び廃棄段階まで追跡が可能な状態のことを言う。
もともとは、工業製品の分野で飲み行われていたが、2004年のBSE(狂牛病)問題以来、食品に関しての安全性にも注目が集められるようになり、食品のトレーサビリティが行われるようになった。

またそれ以降も、遺伝子組み換え作物が問題視されるようになったり、産地偽装が話題になったりと、消費者の食品の安全性への注目はどんどん高まっている。
現在ではトレーサビリティが義務付けられているのは、牛肉、米、米加工品のみであるが、自発的に行っている企業も多い。

牛肉を例にトレーサビリティの流れを説明する。
まず牛肉のトレーサビリティは、牛が生まれるところから始まる。
生まれた牛に10桁の個体識別番号を設定し、そこから出荷され、食肉処理場で加工され、小売店にならぶ。
ここまでの1連の流れがすべて個体識別番号で管理されている。
問題が起きればその番号を調べることで迅速な対応が可能になる。

■トレーサビリティの種類

トレーサビリティには2種類ある。

1.トレースバック

これは消費者側が、物品の生産履歴・流通履歴を調べることで、自分が購入した食品がどこで生産され、どこで加工され、どこで販売されたかを遡って調べることができる。

2.トレースフォーワード

これは生産者側が、物品の問題点が発見されたときに、販売先の顧客に対しピンポイントで商品の回収を行う。
商売をやっている以上は、顧客は1人ではなく複数いる。
しかしある物品に問題が発生したときに、誰に販売したかわからない状態だと、問題を解決できなくなってしまうどころか、さらにそのもんだが広まってしまう可能性すらある。

■従来のトレーサビリティ

食品の安全性が注目される以前は、トレーサビリティは主に工業製品で行われていた。
ロット(製品単位)管理と言われるその手法は、古くは管理番号と台帳、現在ではバーコードを使用して行われている。
製品ごとに番号を割り当て、バーコードに印刷されたシールで品質管理を行っている。

現在では、食品のトレーサビリティが同じような手法で行われていたが、食品の流通ルートは工業製品と比べるとかなり複雑であり、いくつにも枝分かれしていて、とても追跡するのは困難であった。
食品のトレーサビリティが2000年代に入るまで注目されていなかった理由はこのようなところにある。

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