ストックオプションとは

ストックオプションって何？

■概要

ストックオプションとは、あらかじめ決められた価格（権利行使価格）で自社株を購入できる権利のことです。
株価が上昇した場合、権利行使価格と売却価格差額が利益となります。
会社の役員や従業員に対する報酬としても使われ、会社が成長して株価があれば自分の報酬も増えるのでモチベーションを高める目的としても有効です。
また、資金が不足しがちで安定しないベンチャー企業が通常の報酬の代わりに支給することもよくあります。

■ストックオプションのメリット

ここではストックオプションのメリットについて解説していきます。

１.株主と従業員の利害が一致

ストップオプションは株価に基づく報酬体系であるため、会社の所有者である株主と従業員との間に株価の上昇という共通の利益が生じます。
そのため、株主と従業員とのゴールにズレが生じません。

２.現金が不要

ストップオプションは現時点で手元に現金が無くても支給できる報酬です。
そのため、資金に乏しいベンチャー企業などが報酬の一部をストックオプションで支給することがよくあります。

３.株価上昇で従業員の士気が高まる

ストックオプションを持っている社員は株価が上昇すれば資産も増えるので、自社の株価が上昇基調にある時には士気や忠誠心が高まります。

４.自分で株式取得する場合よりもリスクが低い

従業員からすれば、自己資金で自社株を購入するよりも低リスクで自社株を保有できます。

５.優秀な人材の確保や引き止め

ストックオプションは時には巨額な資産となることがあるため、将来的な高額報酬を目当てにした優秀な人材の確保や引き止めに利用できることあります。

■ストックオプションのデメリット

ここではストックオプションのデメリットについて解説していきます。

１.企業業績以外の要因で株価が低迷してしまうことがある

株価は企業業績以外にも様々な要因で変化しうるため、従業員の貢献にも関わらず株価が低迷してしまう可能性があります。

２.従業員間の不公平感につながる可能性がある

ストックオプションの付与基準が不明確な場合、従業員間で不公平感が高まり連帯感が失われる可能性があります。
実際に、上場を果たしてベンチャー企業などではストックオプションをめぐってたびたび内紛が起きています。

３.上場が目的化する

通常、上場は新規の資金調達を行って事業を拡大するスタート地点ですが、ストックオプションを持っていると上場することが目的化してしまい、上場後の成長戦略に欠ける場合があります。