関税とは

関税とは

関税って何?

■概要

関税とは輸入品に課させられる税金のことで、国内産業の保護及び財政収入を目的としています。
2つの目的のうち国内産業の保護を目的とする関税を保護関税、財政収入を目的とする財政関税といいます。

■関税の目的

関税にはいくつかの目的があり、目的によって税率なども変化します。
ここでは関税の目的について解説します。

1.財政収入の確保

先進国では国家収入に占める関税の割合は低いですが、発展途上国ではいまだに関税が国家収入の多くを占める国がたくさんあります。
関税収入の増加をはかるため、輸入品だけでなく輸出品に関税を課す場合もあります。

2.国内産業の保護及び振興

国際的に競争力が無く、衰退しつつある産業を保護する目的で海外からの輸入品に対して高い関税を課す場合があります。
輸入品に対して高関税を課すことで国内産業の保護を図るとともに、関税収入の一部をその産業の振興のために利用することもあります。

3.国内投資誘致の促進

国内に特定産業の誘致を行うために特定の輸入品に関税を課すことがあります。
高い関税を課すことで当該商品の国内販売を困難にし、国内において工場を建設させて製造するように仕向けるためです。
雇用促進や国内市場の振興にもつながります。

■税率の形態

関税の税率にはいくつかの形態があります。

1.従価税

最も一般的な税率形態であり、輸入品の価格に対して税率が課せられます。
インフレ時も安定した関税を得られますが、輸入品の価格が極端に低い場合は関税の効果があまり得られないため国内産業の保護が難しいという側面もあります。

2.従量税

輸入品の個数や重要、体積によって関税を決定する形態です。
税額を容易に決定できますが、物価変動時に負担の不均衡が生じやすいという面もあります。

3.混合税

混合税は従価税と従量税を組み合わせたものです。
従価税と従量税どちらか高いほうの関税を課す選択税と両方課す複合税があります。
選択税は税額が高いほうが選択されるので国内産業の保護機能を十分に果たすことができます。
複合税は輸入品の価格が高くなるにつれて従量税の税率が低くなるように設定されています。

4.その他(季節関税など)

その他にも季節関税やスライド関税など特殊な形態の関税があります。
季節関税は国内産の出回り時期が多い季節には高い関税を課して国内産業の保護をはかり、その他の季節には低い関税を課して消費者の要望に応えるというものです。
スライド関税は価格変動が激しい商品について価格が高いときは無税とし、価格が低い時は関税を課すという形態です。

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