在宅酸素療法とは

在宅酸素療法とは

在宅酸素療法って何?

在宅酸素療法とは

HOTという言葉をご存じだろうか。
当然「い」という意味のhotではなく、Home Oxygen Therapyという言葉の略称である。
Homeは家、Oxygenは酸素、Therapyは治療という意味である。
つまり、家にいながら酸素治療ができるというシステムがHOT、通称「在宅酸素療法」なのである。
このシステムは1985年に保険が適用されるようになり、現在では約10万人の利用者がいる。

どのような効果があるか

HOTにはどんな効果があるのだろうか。
これは病状は安定しているが体の中に十分な酸素を取り込めない患者を対象としているシステムである。
治療はほとんど完了しているが、呼吸をする力が弱く、退院することができないような患者を対象としている。
そのような患者の自宅に酸素吸入器を設置し、24時間いつでも必要なときに酸素吸入を行うことが可能なのである。

効果としては、息切れなどの自覚症状が改善され、日常生活の範囲が拡大し、仕事や家事に復帰できるようになる。
あるいは心臓をはじめとする諸臓器を低酸素状態から守ることができるため寿命を延ばす効果もある。

現在HOTを利用している人の内訳は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者が45%、肺線維症等の患者が18%、肺結核後遺症の患者が12%、肺がんの患者が6%と、やはり肺に関する病気を持っている患者が多いようである。

実物はどんなものか

自宅に酸素吸入器を設置するといっても、どんな機械を設置するのだろうか。
あるいはいくらかかるのかなどはやはり気になるものである。
実物の酸素吸入器はそれほど大きくはない。
コンビニなどに設置されているATMの機械よりも少し小さいくらいであるとイメージしてほしい。
どのように利用するかというと。
よくドラマなどで見るような、呼吸補助のチューブで酸素を取り込んでいく。

ではいくらくらいのお金がかかるのかというと、現在では患者の負担は月8000円程度である。
しかし、今後医療費助成制度が整備されるともっと負担が軽くなる可能性は十分にある。
また、最近では、自宅に設置する酸素呼吸器に加え外出用の形態酸素ボンベというものもある。
これによって、患者は遠くへ外出することが可能になったり、あるいは仕事へ復帰することも可能となった。

HOTはたくさんの患者に社会復帰の手助けをしている。

昔と違って治療可能な病気が多くなったものの、やはり呼吸をする力が弱くなってしまうと、治療が完了しているのに入院生活を続けざるを得ないという状況になってしまう。
HOTはそのような患者に対して病院と同じ治療を自宅でも受けられるようにした画期的なシステムなのである。

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